XS750のシートをリフレッシュ

XS750のシートベースは鉄製です。いまのバイクは樹脂製がほとんどだと思いますが、昔のバイクは鉄がスタンダードでした。プレス加工した鉄板の上にスポンジが乗っていて、合皮の表皮が張られているのです。
XSより古いバイクはスプリングが入れられているのもあるようですね。鉄は重くてサビるので、80年代以降のバイクは樹脂製シートベースになったと思われます。

サビの原因を考察

やはり水分ですよね。疑いようがありません。その水分はどこから来るのか？ふつうに考えて雨です。
ちょっとした雨でしたら、シートの下部にある鉄製ベースが濡れることはないと思うのですが、私のXS750 はガレージ保管ではないのです。
屋外にバイクカバーをして停めてあるだけ。バイクカバーといっても完全防水ではないので、縫い目などから雨水がしみてバイクを濡らしているのです。（バイクカバーはどちらかというと防犯目的が主な目的だと思います）

バイクカバーから伝った水がシートの縫い目などに侵食し、スポンジを通過して鉄製のベースにたどりついているようです。その証拠にスポンジがぬれていましたし。一度濡れたスポンジはそうそう乾きません。スポンジの上には合皮製のシートカバーがあり、駐車中はずっとバイクカバーがかけられているのですから…。一度濡れたスポンジの水分が時間をかけて鉄を酸化させていくのではないでしょうか。

XS750のシート変遷

納車された日のXS750です。三気筒エンジン、19インチ、18インチのデカいタイヤ、長く伸びたフロントフォーク、低いシートに大きなハンドルに一目ぼれでした。シートは大胆にあんこ抜きがされていて、タンデム部との高低差がかなりありました。
足つきもよく気に入っていましたね。5年くらいでシートベースが腐ったので、中古シートを入手しそれを張り替えました。それが下の写真です。

シートの張替えをやっているお店をインターネットで調べて、上野の大木製作所に持っていったのですが、どういうオーダーをしたのか覚えてません。上の写真のスタイルも気に入っていたのですが、シート高はノーマルっぽくして欲しいと伝えた気がします。想像を超える仕上がりに感激しました。

ただ月日が経つとともにシートベースのサビが進行してボロボロのグサグサに。
詳しくは過去の記事にありますが、テープ補修でごまかしていました。
シートの表皮は綺麗なので、遠目にはそんなにダメージが進行しているようには見えないと思うのですが、乗車しているとやはり違和感はあるんですよね。
ボロボロのシートベースが体重を支え切れてないというか、説明しずらいのですが…。

あれから15年。シートベースはサビでボロボロに朽ちてしまい、小手先の補修を繰り返して延命していました。これからもXS750に乗り続けるのならば、ここらでもう一発直してあげるか、と決心しストックしてあった中古シートの張替えを大木製作所に再度依頼しました。15年前とほとんど変わらないお店の佇まいに妙な安心感がありましたね。
写真を持っていき、前と同じ雰囲気でお願いします、とオーダーし待つこと10日、拙宅に届きました。段ボール開けて、リフレッシュされたシートに感動！よーく見るとハンドメイドを感じさせるところもありますが、世界に一つのオーダーシートに満足です！
そして、嬉しかったのは15年前と同じ料金だったということ。なんでもかんでも値上げ、値上げの昨今ですが、上野の職人魂を感じましたね。
大木製作所、自信をもっておススメできる張替え屋さんです！

経験してわかったことは、スポンジに水分を沁み込ませないこと。
そのために、ここ１～2年はブルーシートをシートにかけたうえで、車体カバーをセットしています。
それだけで、雨天時に車体カバーから染み出た水分がシートにかからないので。

一時期はバイクカバー二枚重ねもやっていたのですが、ちょっと面倒くさかったのと、そのうちの一枚がボロになったので止めてしまいました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。