【初期はスポークホイール】
キャストホイールが解禁されたのが昭和53年(1978年)。ヤマハではXS750、GX400SP、GX250SP、RD50SPにこぞって採用されています。
XS750でいうと初期タイプはスポークホイールなんです。
ですので、しばらくの間スポークホイールとキャストホイールのモデルが併売されています。
【キャストホイールなのにチューブが必要】
スポークホイールからキャストホイールになったですが、タイヤの装着にはチューブが必要です。
今の感覚では「?」と思う向きもいると思いますが、チューブレスタイヤを装着するにしてもチューブが必要なんです。
【ガソリンコックは2個】
ガソリンコックは2個ついています。
普通のバイクなら一つしかついていないガソリンコックが2つついているのですから、コストがかかっていますよね。
最初は不思議に思いましたが、どうやら予備ガソリンを最後まで使い切れるのが目的なのかも知れません。
通常ガソリンコックは右か左に一つしかないので、ガソリンタンクにガソリンが残っていても使い切るには困難です。コックが左右にあるので、タンク内に残ったガソリンが無駄なく使えるというわけです。
日本は狭い国土の上、大概の場所にガソリンスタンドが存在しますが、XS750が輸出された国々ではもっと過酷な環境な場所もあったのでしょう。
他のバイクのことはわかりませんが、珍しい装備だと思います。
【謎のスイング式キャリパー】
XS750はトリプルディスクブレーキが奢られています。
今となっては当たり前の装備ですが、1978年当時では珍しい装備だったと思います。
ディスクは極厚でとても重いですね。
穴も開いておらずソリッドな佇まいが渋いと思います。
フロントブレーキのキャリパーはとても珍しい「スイング式」となっています。
そのため、ブレーキパッドは斜めになっており、初めて見る人は「片減り」してると勘違いしてしまうかも知れません。
理論上は斜めに切られたパッドが徐々に水平になっていくのですが、管理人のXSは斜めになったまま磨耗していっています。
何度か分解整備したのですが、特に変化ありませんでしたので、構造的に何か問題があったのかも知れません。
現にスイング式キャリパーはヤマハ車ではXS以外ではほぼ採用されていないので・・・。(ちなみ兄弟車のGX750はスイング式ではありません)
[2021.11.17追記]XV750(Vツインのアメリカン)の写真を見ているとスイング式キャリパーのようです。シングルディスクですが。
【発売当時のようす】XS750は昭和53年(1978年)に発売されたバイクです。
今は令和ですので、昭和53年といえばかなり昔ですね。
歌謡曲だとピンクレディの「UFO」、映画だとロバートデニーロの「ディア・ハンター」がヒットしていたようです。
クルマはマツダのサバンナRX7が出ています。
CVCCを積んだホンダシビックもこの年です。
漫画だと「ファントム無頼」「Space Adventure コブラ」「ゲームセンターあらし」「うる星やつら」などがスタートした年です。
「うる星やつら」は令和の今でも深キョンがCMでラムちゃんに扮しています!
管理人がまだ小学生の時です。そう考えると、XS750が愛おしくなりますね。